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[秒速5厘米]樱花抄B
日期:2009-11-25 | 分类:日语台词剧本
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A:この前の子、どうだった?
B:誰?
A:ほれ日照の...
B:へ?趣味悪く...
アナウンサー:間もなく、武蔵浦和、武蔵浦和に到着いたします。次の武蔵浦和おいでは快速列車待ち合わせのため、列車は4分ほど停車します。余のホーム地大宮ま で...
明里:あのう、篠原と申しますけれど、あのう、貴樹君いらっしゃいますか?
お母さん:はい。明里ちゃんよ。
貴樹:へ?転校?西中はどうするんだ。せっかく勝ったのに。
明里:栃木の公立に手続きするって。ごめんね。
貴樹:いや、明里が謝ることないけど。
明里:葛飾のお婆さんのうちから通いたいと言ったけど、もっと大きくなってからじゃないとだめだって。
貴樹:分かった。もういいよ。もういい。
明里:ごめん。
貴樹:「耳が痛くなるくらい押し当てた受話器越しに、明里が傷つくのが手にとるようにわかった。でも、どうしようもなかった。」
男:美味しかったなあ、あそこ。
女:うん、じゃ、またね。
貴樹:「乗り換えのターミナル駅は、帰宅を始めた人々で込みやっていて、誰の靴も雪の水を吸ってぐっしょりと濡れていて、空気は雪の日の都市独特の匂いに満ちて冷たかった。
アナウンサー:お客様にお知らせいたします。宇都宮線、小山、宇都宮方面行き列車は、ただいま雪のため到着が8分ほど遅れております。お忙しいところ、お客様にはご迷惑を掛けいたしまして...
貴樹:「その瞬間まで、僕は電車が遅れるなんていう可能性を考えもしなかった。不安が急に大きくなった。」
アナウンサー:ただ今この電車は雪のため、10分ほど遅れております。お忙しいところ...お詫びいたします。
貴樹:「大宮駅を過ぎてしばらくすると、風景からはあっていう間(ま)に建物が少なくなった。」
アナウンサー:次は久喜、久喜。到着が大変遅れましたことを、お詫び申し上げます...
貴樹:すみません。
アナウンサー:野木、野木。お客様にお断わりと詫び申し上げます。高速列車遅延のため、この列車当駅でしばらく停車いたします。お忙しいところで大変...
貴樹:「駅と駅の間は信じられないくらいで離れていて。電車は一駅ごとに信じられないくらい長い間(あいだ)停車した。
窓の外の見たこともないような雪の声も、じわじわと流れていく時間も、痛いような空腹も。僕をますます心細くさせれていた。約束の時間を過ぎて、今頃明里はきっと不安がなり始めていると思う。あの日、あの電話の日、僕よりもずっと大きな不安を抱えているはずの明里に対して、優しい言葉を掛けることもできなかった自分が、酷く、難しかった。」
明り:じゃ、今日で、さようならだねぇ。
貴樹:「明里からの最初の手紙が届いたのはそれから半年後、中一の夏だった。彼女からの文面は、全て覚えた。約束の今日まで二週間掛けて、僕は明里に渡すための手紙を書いた。明里に伝えなければいかないこと、聞いて欲しいことが、本当に僕には沢山あった。
アナウンサーA:大変お待たせいたしました。間もなく、宇都宮行き発車いたします...
アナウンサーB:小山、小山、東北新幹線乗りお客様には...
アナウンサーC:お客様にお知らせいたします。ただ今両毛線は雪のため、大浜の遅れを持って遅れして降ります。お客様には大変ご迷惑を掛けいたしております。列車到着まで今しばらくお待ちください。次の...
貴樹:「とにかく、明里の待つ駅に向かうしかなかった。」
アナウンサー:お客様にご案内いたします。ただ今降雪によるダイアルの乱れのため、少々停車いたします。お忙しいところ大変恐縮ですが、現在のところ復旧の目処は立ておりません。
「貴樹君、お元気ですか。部活で朝が早いので、この手紙は電車で書いています。」
貴樹:「手紙から想像する明里は、なぜか、いつも一人だった。電車はそれから結局、二時間も何もない荒野に止まり続けた。ただ1分が物凄く長く感じられ、時間がはっきりとした悪意を持って、僕の上をゆっくりと流れていた。僕はきつく歯を食いしばり、ただとにかく泣かないように耐えているしかなかった。明里、どうか、もう、家に...帰って行ってくれれば...いいのに。」
アナウンサー:三番線、足利、前橋方面高崎行き列車到着いたします。この電車は雪のため、しばらく停車します。
貴樹:明里。
貴樹:美味しい。
明里:そう?普通の焙じ茶だよ。
貴樹:ほうじ茶?初めて飲んだ。
明里:うそ。絶対飲んだことあるの。
貴樹:そうかな。
明里:そうだよ。それからこれ、私が作ったから、味は
保証はないんだけど、良かったら、食べて。
貴樹:ありがとう。お腹空いてたんだ。すごく。
明里:どうかな。
貴樹:今まで食べたものの中で、一番美味しい。
明里:大げさだなぁ。
貴樹:本当だよ。
明里:きっとお腹空いてたからよ。
貴樹:そうか。
明里:そうよ。私も食べようと。引越しもうすぐだよね。
貴樹:うん、来週。
明里:鹿児島か。
貴樹:遠いんだ。
明里:うん。
貴樹:栃木も遠かったけど。
明里:帰れなくなっちゃったもんね。
スタッフさん:そろそろ仕舞い/閉めますが、もう電車もないんですし。
貴樹:あ、はい。
スタッフさん:こんな雪ですから、お気をつけて。
貴樹、明里:はい。
明里:見える?あの木。
貴樹:手紙の、木?
明里:ん、桜の木。
明里:ね、まるで雪みたいじゃない。
貴樹:そうだね。
貴樹:「その瞬間、永遠とか心とか魂とかいうものがどこにあるのか、分かった気がした。十三年間生きていたことをすべてを分ち合いたいように、僕は思い。それから、次の瞬間、堪らなく悲しくなった。明里のその温もりを、その魂を、どのように扱えばいいのか。どこにもでけばいいのか。それが僕には分からなかったからだ。僕たちは此の先はずっと一緒にいることはできないとはっきりと分かった。僕たちの前には、いまだ巨大すぎる人生は、茫々とした時間が、どうしようもなく、横立っていた。でも、僕を捕らえたその不安はやがて緩やかに溶けていき、後には、明里の柔らかな唇だけが残っていた...
その夜、僕たちは畑の脇には小さな納屋で過ごした。古い毛布に包まり、長い時間話し続けて、いつの間にか、眠っていた。朝、動き始めた電車に乗って、僕は明里と分かれた。」
明里:あのう、貴樹君。
貴樹:あっ。
明里:貴樹君、きっと此の先と大丈夫だと思う。ゼッタイ。
貴樹:ありがとうね。明里も元気で。手紙書くよ。電話も。
貴樹:「明里への手紙を無(なくす【無くす】)くしてしまったことを、僕は明里に言わなかった。あのキスの前と後とでは、世界の何もかもか変わってしまったような気がしたからだ。彼女を守れるだけの力が欲しいと強く思った。それだけを考えながら、僕はいつまでも、窓の外の景色を見続けていた。」
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